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ベータ(β)値
個別株式の株式市場全体に対する感応度のことをいいます。株式市場全体が1%変化したときに、対象となる個別株式が何%変化することが想定されるかを表しています。日本の企業の場合、市場の変動=東証株価指数(TOPIX)の変動と仮定するケースが多いようです。
また、採用する期間ですが、特殊な要因が排除できるように複数年間をとるケースが多いようです。基準日より過去3年〜5年間程度を採用するのが一般的と考えられています。
修正ベータと未修正ベータ
通常はよく使用するのは「修正ベータ」と考えられています。アメリカにおけるベータ値の観測に基づけば、将来的にはベータ値が安定し、個別株価の動向が市場全体の動向に近づくと考えられていることから修正ベータ=未修正ベータ×0.65+1×0.35として計算しているようです。また、ベータ値の入手の際によく使用されるBloombergでは、修正ベータ=未修正ベータ×0.67+1×0.33として計算されています。
レバードベータとアンレバードベータ
通常、Bloomberg等で入手可能な「ベータ(Rawベータ及び修正ベータ)」は個別企業の財務構成に応じたベータ値であり、「レバードベータ」と言われます。「レバードベータ」は上記の通り、選択された会社の資本構成(負債と資本の比率)に対応したベータ値になります。
一般にベータ値は事業そのもののリスクや財務構成におけるリスク等を含んでいますが、同業他社として選択した会社の財務構成と比較して、評価対象会社の財務構成が大きく異なる場合は、財務構成による部分を調整するため、ベータ値を調整する必要がある場合があります。
同業他社の負債比率と比較して、対象会社の負債比率が高く、その他の状況については類似している場合、固定的に発生する費用(支払利息)が大きくなるため、他の状況が同一であれば一般的に収益のボラティリティが高くなります。また、返済義務・返済時期の決まっている資金があるために、不況が長引いた場合などに対象会社の倒産の可能性が高くなるとも考えられます。同業他社の資本構成に対応した「レバードベータ」を、資本構成に影響を受けないようにしたものが「アンレバードベータ」となります。すなわち、アンレバードベータとは、仮に資本構成が100%自己資本であった場合の「理論上」のベータ値といえます。
資本構成にあわせたベータ値の調整を行う場合の手続きとしては、以下の算式を参照し、まずは公開企業のベータ値を元にアンレバードベータを算出し、その後対象会社の資本構成に合わせた対象会社のレバードベータの算定をします。
※上述の通り、資本構成に応じたベータ値の調整を行うかどうかは公開企業のベータ値の状況、資本構成以外でベータ値に影響を与える項目などの検討を経た上でのことになりますので、要注意です。
【レバードベータとアンレバードベータの関係】
βU = βL ÷ (1 + (1 −t)× (D ÷ E))
βU : 自己資本のみとした場合のβ値(アンレバードβ)
βL : 実際の資本構成をもとに観測されたβ(レバードβ)
E : 自己資本比率 = 自己資本 ÷ (自己資本 + 有利子負債)
D : 有利子負債比率 = 有利子負債 ÷ (自己資本 + 有利子負債)
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